理系オタクが適当に感情を吐露するブログ

化学メーカーで働いています。理系オタクの独り言ブログです。半分は日記、半分は資産運用の話。

田舎の工場では今も30年前の価値観が流れている

「田舎の工場では今も30年前の価値観が流れている。」

これは私が入社以来一貫して抱いている感想です。メーカーの総合職として入社すると多くの人が地方にある拠点に配属されます。そこには、高卒後地元の工場に採用されて勤続30年以上というようなベテランの社員さんもいて、そういう人たちが事業所の雰囲気を作っているように思います。

 

ところで話は逸れますが、工場労働者は高卒が中流階級になるために最も入り口のハードルが低い職業の一つだと思います。ただでさえ労働力不足の時代に団塊世代の大量退職が重なり、就職自体はそれほど難しくないでしょう。しかし、入社してからの環境は過酷で、肉体労働や単純労働に加え、三交代勤務なんかもあるので仕事を続けるのは決して楽ではないと思います。それに耐え抜いて現場監督者になれれば、良い収入を手にできるはずです。(最近は非正規・派遣が増えているのでこの限りではないですが)

 

話は逸れましたが、大人の男は車と時計でイキる。これが現場のおじさんたちから感じたことです。燃費が悪くてやたら走行音が大きいスポーツカーに乗ってみたり、車を3台以上保有していたり、一番面白かったのは両腕に高級時計を付けていた方ですかね。「おれは30年前箱根で最速だった」なんてことを言ってるおじさんもいました。彼らを見ていると、車好きには車高が低い車が好きな人と高い車が好きな人の2パターンがいるということにも気づきました。

仕事になれば「ゼロ災で行こうヨシ!」と皆で唱和し、毎朝ラジオ体操の曲が流れます。

 

殺伐とした都会の雰囲気に染まっていた私としては、なんとなく落ち着く良い環境です。

 

昔の価値観が保持されているということは、長い間そのやり方がうまくいってきたからでしょう。現に、平成の30年間、日本の製造業は世界トップクラスの技術を誇ってきました。ところが最近になって名だたるメーカーが経営不振に陥り、中国のメーカーに買収されたなんてニュースも飛び込んできます。私が属する化学メーカーは幸いにも業績好調な企業が多いですが、近いうちに大きな変化があることでしょう。

 

「ゼロ災で行こう」と唱和しつつそんなことを考える毎日です。