理系オタクが適当に感情を吐露するブログ

化学メーカーで働いています。理系オタクの独り言ブログです。半分は日記、半分は資産運用の話。

ウクライナ情勢で感じること

投資か会社の愚痴ばかりなのでたまにはほかの内容でも書きます。

2月24日にロシアがウクライナへの侵攻を開始しました。平和ボケの日本人としては実感が湧きませんが、先進国同士の武力衝突は恐ろしいものがあります。幸いにも1945年の終戦以来、70年以上もの間日本は平和を享受してきました。そしてこれからも平和を願うばかりですが、一方で平和を維持するには「雨が降らせるために巫女の祈りを捧げる」だけでなく、戦略と体制作りが必要なのは言うまでもないでしょう。

私は地政学や軍事の専門家ではないので、偉そうに「これはこうだ、日本はこうするべきだ」などと主張するつもりはありません。適切な知識も備えずに声高に断定的に物事を言うような非科学的な態度はよろしくないと思っています。某関西の地域政党の親玉や某ネット掲示板の創設者とかね。ただ実際には声が大きくて権力のある人間が思い付きで発言して、それをサポートする材料を事実を捻じ曲げてでも準備するみたいなことが世にあふれているみたいですが。

ついつい話がそれてしまったので戻すと、まず日本が地政学リスクにどのように備えているかというと日米同盟です。決して憲法9条でもないし非核3原則でもないです。冷戦下ではソ連が仮想敵だったし、今は対中国において太平洋の覇権を維持したいアメリカにとっての前線が日本である。素人なりにもこの考えで大筋間違いないはずです。仮にアメリカの国力が落ちて、グアムやハワイが前線でいいやと判断するようなことがあれば、その時日本は中国の言いなりになっているか、自前の軍隊で国を守っているかのどちらかでしょうね。

そして有事の際には物資の問題もあります。ウクライナ侵攻で食糧やエネルギー価格が暴騰するのを見て思ったのは、日本は食糧もエネルギーも自給できない国だということです。日本は国土のわりに人口が多く、化石資源には乏しい。備蓄にも限度があるので、輸入先との友好関係を維持しつつも、自給率そのものを上げる努力も必要だと思います。少し前までは食料自給率問題は活発に議論されていたと思いますが、最近めっきり聞かなくなりましたね。エネルギー問題も東日本大震災以来原発が使えなくなって、火力発電をフル稼働させている現状を見て見ぬふりをしている感が強いです。有事でなくとも日本が衰退していけば輸入するお金すらないということにもなりかねないです。

なんか悲観的になってしまいましたが、今回のウクライナの件で感じたのは世界の中の日本という視点をもっと意識したほうが良いということです。国民がもっと関心を持ち、国全体としても議論が活発になること期待してやみません。それは安全保障の問題でもエネルギー問題でも同じことが言えます。

ところでここでもう一つのことが頭をよぎります。歴史は繰り返す、ということです。先の大戦の反省から戦争はしないという誓いを憲法に書き込み平和を享受してきたわけですが、戦争を経験した世代が少なくなり人々の意識が薄れていくことは避けられません。"備える"ということは常にそれを行使することを前提としています。ただの一市民である私がこのような考えに至ったということは、平和で平穏な日常が壊される日も遠くないのかもしれません。今から不安になっても仕方ないので、次に行く旅行先のことでも考えますか。

 

おしまい。