結婚休暇を使って一人旅に行ってきた話(前編)
タイトルの出落ち感。
お久しぶりです。コロナで自粛中のGW。2か月半ぶりの更新になってしまいました。
今は旅行に行く人はほとんどいないと思いますが、タイトルの一人旅は3月の下旬に決行。本格的に人の活動が減り始めた頃でした。記事にしようと思って1か月以上過ぎてしまいましたが、暇なので書きます。
さて、結婚休暇は結婚式やハネムーンのために設けられた制度だというのが一般的な感覚かと思います。ですが、我々夫婦は私の入社や妻の転職などのドタバタがあって、休暇取得を合わせることができませんでした。私の会社では結婚休暇は結婚から1年以内なので期限切れが迫っていましたが、数日間の特別有給休暇を使わない手はないです。
というわけで6泊7日の一人旅に出かけてきました。
行先は色々考えたのですが、下図の経県値マップを見ての通り、四国・九州に未踏の地が多かったのでそちらの方面に行くことに決めました。
練りに練って以下のような計画を立てました。
・1日目
高知市内観光
宿泊:高知市内
・2日目
四万十川サイクリング
宿泊:足摺岬
・3日目
足摺岬観光
予土線全線乗車
宇和島運輸フェリー
宿泊:別府
・4日目
由布院観光
黒川温泉観光
宿泊:阿蘇
・5日目
宿泊:熊本
・6日目
熊本市内観光
天草フェリー
島原観光
宿泊:長崎
・7日目
長崎市内観光
移動経路が分かりにくいので地図貼っておきます。
社会人になって多少お金が使えるようになったのでLCCではなく羽田発のJAL便を選べるようになりました。とは言っても早割を使ったので片道1万円強です。これでかなり選択肢が広がりますね。また、いつもなら青春18切符を使うところですが、今回は電車の便が特に悪い地域なので、電車、バス、フェリーを組み合わせての移動になりました。
ちなみに計画を立てるのに1か月ほどかかっています。旅行本体より計画に力を入れる系のオタクです…
では、あとはだらだらと旅行の詳細を書いていきます。
【1日目】
1週間会社を休むことになるので諸々の業務を片付けるのに遅くまで残業し、前日に荷造りが終わらず。朝4時台に起きていつものリュックに荷物をぶち込む。三島駅から東海道線に乗り、羽田空港へ。貧乏旅行なので新幹線などは使わない。横浜駅で京急に乗り換えるとコロナなんてお構いなしにマスクを着用したサラリーマンで満員の電車。当時は自宅勤務を命じる会社はまだ多くなかったように思います。
いざ高知へ。地味にJAL便に乗るのは人生初。好天に恵まれ快適なフライトでした。
空港バスで高知市街へ。途中の葛島というバス停で下車して、近くの五台山に登ります。見知らぬ街に来ると高いところに登って街を見渡したくなってしまう性分なので。
こうしてみると高知市はなかなか大きい街だとわかります。高知県の人口76万人に対し、高知市だけで34万人、周辺市町村を合わせると都市圏人口が50万人を超えるため、高知県という土地は一極集中がかなり激しいようです。
さて、この五台山という所は見どころが多く、先ほどの展望台に加えてお遍路さんの1つである竹林寺というお寺や植物園があります。植物園はコロナ影響で縮小営業中だったのでお寺をじっくり散策しました。
続いてバスに乗り桂浜へ。My游パスというフリーパスがお得なので購入。富裕層の方は素直に空港でレンタカーを借りましょう。乗客は私を入れて3人だけ。地方のバス路線は税金の投入によって支えられているのだとつくづく実感します。
綺麗な砂浜と海。閑散とした観光地に水族館の宣伝をするお兄さんの声が寂しく響きます。この辺りで猛烈な空腹感が。思い返すと朝5時から何も食べていませんでした。周囲には何もないのでバスで市街地に引き返しました。ちなみに高知市の中心街ははりまや橋というところです。コンビニで適当に腹を満たし、路面電車で高知城へ。My游パスは路面電車もフリー乗車可です。どうでもいい自分語りを入れておくと、私は一人旅のときに食事の時間を考慮に入れていないのでコンビニ等で済ますことが多いです。
高知城はあいにくのコロナで天守閣内には入れませんでしたが、非常に良く整備されており全国でも有数の城となっています。歩き疲れたし、日も暮れてきたので早々にチェックイン。夕食にはカツオのたたき丼を食べました。高知の人はカツオのたたきを塩とニンニクと一緒に食べるんですかね?一日目終了。
【2日目】
本日も好天。高知駅からスタート。今日は四万十川サイクリングの日ですが晴れているので予定通り決行です。(これがのちに悲劇となる)
土讃線、予土線を乗り継いで四万十川の中流に位置する江川崎駅まで向かいます。高知駅で「四国西南周遊レール&バス切符(6600円)」を購入。このフリー切符、高知⇔松山の片道+四国西南地域の電車・バスのフリー乗車券(特急列車自由席可)が付いて4日間6600円という破格の代物。問題は4日間も観光する場所がないことですかね。この旅では2日間しか使いませんが、それでも十分に元が取れます。
窪川駅にて予土線に乗り換え。青春18界隈では有名かと思いますが、窪川―若井の1駅間だけJRではない (土佐くろしお鉄道) のでお金を払わないと通過できません。そんなこんなで江川崎駅に到着。ここには乗り捨て可能のレンタサイクルがあるのでおすすめです。江川崎駅から目的地の中村駅までは40kmほどありますが、基本的に下り坂なのでけっこう楽に走れるはずです。
ひたすら川沿いを下ります。この地域の特徴として橋の欄干がない沈下橋というものがあります。欄干に流木などが引っかかって橋ごと流されてしまうのを防ぐ仕組みのようです。日本最後の清流を謳うだけあって水がとても澄んでいますね。
途中、キャンプしながら四国を一周するという大学生二人組と並走するというイベントもありつつ、行程の半分を超えたあたりから急に雲行きが怪しくなってきました。そして絶望のにわか雨。雨宿りできる場所もなくずぶ濡れになりました。空腹と寒さであっという間に体力を消耗したところで何とか見つけた怪しい喫茶店「川」。
普段なら絶対に立ち入りたくない雰囲気でしたが迷わず突入。近所のおばあさま方の溜まり場となっていて奇異な目で見られました。それでも、お世辞にも美味しいとは言えないカレー (腹を下しそうな味) を食べて空腹を解消し、ストーブが炊かれた店内で濡れた服をある程度乾かすことができたので天国のような場所でした。
店を出ると雨もほとんど止み、無事に中村駅の観光案内所で自転車を返すことができました。この後中村駅から路線バスに2時間近く乗って足摺岬へ移動。足摺岬は四国の西南端にある岬で、断崖絶壁に灯台がそびえる美しき僻地です。当然安いビジネスホテルなどはないので、今夜は民宿「青岬」というところに宿泊。続編でも書きますが、ここはご飯が美味しく、女将さんがめちゃくちゃいい人だったので、足摺岬に泊まる方はおすすめです。風邪を引かないことを祈りながら就寝。
長くなってしまったので前編はここまで。